19.ユリカモメ
日本、オランダ・Amsterdam、
チドリ目カモメ科
学名:Chroicocephalus Ridibundus
英名:Black-headed Gull
ユリカモメというと、すぐに思い出すのが在原業平の歌である
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
武蔵の国と下総の国との中にある、隅田川のほとりに至りて、都のいと恋しう覚えければ、(中略)さる折に、白き鳥の、嘴と脚と赤き、川のほとりに遊びけり。京には見えぬ鳥なりければ、みな人見知らず、渡守に、「これは何鳥ぞ」と問ひければ、「これなむ都鳥」と言ひけるを聞きて詠める
【名にし負わば いざ言問はむ 都鳥 わが思ふ人は 有りや無しやと】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ここで言う『都鳥』がユリカモメと言われている。伊勢物語で最も有名な下りであり、高校時代の古文で、この文章に接して、とても気に入っていた。私は、この文章を信じていたので、京都へ旅行し、鴨川で沢山のユリカモメを見た時に驚いた事を覚えている。『京には見えぬ鳥』じゃないんかい!
オランダでは夏鳥のユリカモメを沢山楽しむ事ができた。